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2012年11月10日 (土)

「鎮魂と抗い 3.11後の人びと」    山本宗補フォトルポルタージュ

 正視するのが辛くなるような写真もあります。ただ、写真は何が写されているかだけでなく、それを写した人の眼が見えるのだと思います。その眼こそ、私が山本宗補氏を尊敬するところです。
 震災の翌日から被災地に入り写真とともに、ひとりひとりから丁寧にお話を聞いたルポが書かれています。このひとりずつときちんと向き合う姿勢も、マスコミにはできない真のジャーナリストの仕事だと、改めて感じました。
 夥しい数の人が亡くなり今も行方不明の方がたくさんいて、いったい私たちができることは何なのでしょうか? 本書にある僧侶のように鎮魂の祈りを捧げることでしょうか。まるで謝るように180度に腰を折って祈る僧侶の写真があります。
 そして原発事故の後、生活の基盤を失い、家族や地域がバラバラになって、翻弄されている人々の抗い。とりわけ牛舎で命を落としていく牛たちの写真は、本書で初めて見たものです。酪農家の原発への抗議の戦いは、当然であると思います。
 なかなか現地には行かれませんが、この現実をきちんと見ること、祈ること、抗議の声をきちんと出していくことが大切と、本書から多くを学びとれました。忘れない。(彩流社2012年)

山本宗補氏のHP http://homepage2.nifty.com/munesuke/yamamoto-munesuke-photoreportage.htm

 

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コメント

昨年の6月頃に仕事の関係で千葉・茨城・福島に
行く機会がありました。
大変な事だと思いましたが、個人の力では何とも
使用に有りませんと言うのが精一杯でした。
何から手をつけて良いのか?
何をするべきなのか… 何ができるのか?
結局大した事は出来ませんでしたが…
自分の無力さを思い切り感じました。

投稿: エコ次郎 | 2012年11月11日 (日) 15時46分

日本人は大声を上げないことを美徳としていると思います。
でもそれをいいことに国は復興予算をどう使っているのでしょう。
被害を受けた人たちに代わって我々は何をすべきかよく考えて来るべき
選挙に一票を投じないと日本は駄目になる気がしています。

投稿: cliton | 2012年11月11日 (日) 19時46分

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