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2012年6月11日 (月)

「臨界幻想2011」 ふじたあさや作・演出 青年劇場

 「1981年初演のホンを読み返しても、直す必要がないのが口惜しい」とふじた氏が公演パンフレットに書いています。そのとおりに、まるで福島原発事故そのものをなぞったような芝居です。

 もちろん創作ですが、私にはドキュメンタリーのように感じられました。原発事故や稼働しているだけで恐ろしいと、30年前に書かれ演じられていた時、私はあまり認識がありませんでした。

 お話は、電力会社に就職した息子が病死することから始まります。彼は孝行息子で、とてもまじめに働きました。原子炉の定期点検の時に、下請け作業員に代って被爆したことが原因で発病します。ところが、医者は死因を隠ぺいするために、別の病名を家族に伝えます。

 母親は、息子がお世話になった電力会社に刃向うことを躊躇もしますが、新聞記者や活動家たちの話を聞き、死因に疑いを持つようになります。真実を求めて、息子の被ばくを証言してくれる作業員たちを探し訪ね歩きます。

 原発の恐ろしさだけでなく、被爆する作業は下請け孫請のさらには日雇い労働者に課せられていること、作業の杜撰さ、原発推進のための政治の問題をも浮き彫りにして伝えてくれた、完成度の高い事実に忠実な舞台でした。

Img013   

 脚本を読むのが好きなので買ってきました。http://www.seinengekijo.co.jp/frame.html
残念ながら、5月で公演は終わっています。

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