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2011年10月の投稿

2011年10月28日 (金)

「インド・カレー紀行」 辛島 昇著

 20年以上も前になりますが、インドを旅行しました。その頃「インドで食べられないものは日本のカレー」と何かに書いてありました。
 確かにインドと日本のカレーは全くの別物ですよね。今はどこの町にもある、ナンで食べる本格的なインドカレーのお店も、当時は日比谷や渋谷にある「マハラジャ」くらいでした。

 カレーのルーツについて、南アジア史が専門の大学教授の著者が、詳しくわかりやすく書いています。釈迦の時代にはスパイスのカレーはなくて、17世紀ころに現在のカレーの原型が出来上がったそうです。
 歴史や地理の勉強にもなるし、レシピも載っているので、使える読める美味しい本です。(岩波ジュニア新書2009年)

カラー版 インド・カレー紀行 (岩波ジュニア新書)

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2011年10月26日 (水)

「マルタイの女」 伊丹十三監督

 10月22日の東京国際映画祭movieに合わせて、沢山の作品が上映されているなか、伊丹十三監督十作品のうちの遺作を観てきました。1997年の封切りの時にも観ています。その時にもとても良い印象がありますが、改めて凄い映画だったんんだと、私もちょっと歳を感じました。

 こんな素晴らしい映画を、今作れる監督がいるのかしらと思えます。ご自身が警察に護衛されていた実体験をもとに、笑いとユーモアがあり、社会問題にも目を向けた丁寧な作りで、気を抜く間がないストーリー展開なので真剣に観てしまいした。監督としての最後の作品になってしまったことが、とても惜しまれます。まだまだ映画をいっぱい撮ってほしかったです。(1997年東宝)

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2011年10月16日 (日)

「告白は12時半、辞表は金曜。ベスト・タイミング・ブック」 マーク・ディー・ヴィンチェンツォ著

 何をするにも良いタイミングというのがあるようです。テレビを買うなら、車を買うなら、サプリを飲むなら、体重を測るなら、妊娠するなら、株を買うなら、キリマンジャロに行くなら、と延々と続き、最後に日本に行くならいつがいい?で終わります。なるほどと思うことや、「いつでもいいです」という答えもあります。救急車を呼ぶなら?は「答えるまでもありません」です。当たり前ですよね、自分で決めなくちゃね・・・

 私はちょうどこの8月金曜日に辞表を提出しました。定年まで勤めるつもりでいましたが、どうも体調が良くないので、しばらくお休みすることにしました。その後でこの本を読みましたが、いいタイミングだったようです。身体がもうおしまいと教えてくれてみたいです。(マガジンハウス2010年 飯島奈美訳 金子哲雄監修)

告白は12時半、辞表は金曜。 ベスト・タイミング・ブック

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2011年10月12日 (水)

「ベッドの下のNADA」 井上荒野著

 NADAという喫茶店を営む夫婦とそこへのお客の日常に、子どもの頃の記憶が入り混じっているお話です。厳しい表情が多いような著者の本を、初めて読みました。何気ない言葉や生活の習慣なかに、隠されている本当の顔や心の動きが丁寧に描かれているように思いました。ほかの著作も読んでみたくなりました。(文藝春秋 2010年)

ベッドの下のNADA

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2011年10月 9日 (日)

「願わくは、鳩のごとくに」 杉田成道著

 著者がフジテレビ「北の国から」の演出家であることは知っていましたが、50歳で妻を亡くし57歳で30歳年下の女性と再婚し、3人のお子さんをもうけていることは知りませんでした。鶴は連れ合いが死んでも一生孤高を保つそうですが、鳩は再婚はしても、つがいの間は決して離れないというところからきています。そう、この本は全編のろけ話です。それも妻や子どものことと、前妻のことも沢山書いてあります。こんな本が書けるなんて、著者はなんと幸せな人なのでしょう。(扶桑社 2010年)

願わくは、鳩のごとくに

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2011年10月 8日 (土)

「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」 佐野眞一著

 強い意志が感じられる眼差し・・・表紙の少女は昭和50年に4歳で、今は多良間島で幸せに暮らしているそうです。現地を何回も取材し、直接聞いた話は臨場感があって、ぐいぐいと引き込まれて読めました。
 戦後65年、大江健三郎さんの「沖縄ノート」や故筑紫哲也さんらは、沖縄は基地を押し付けられた『弱いところ、被害者』という見方をしてきた。それも事実だけれど、沖縄ならではの『したたかささ、ずるさ、ネガティブな面もある』から、それを明らかにするというのが著者の主張です。これまで殆ど報道されず、知らされず、沖縄人ならば声高に言われたくない歴史や事実もあるとわかります。
 ただ、著者は暴露が目的ではないはずで、本当に伝えたいことは何か、しっかりと読み取れなかったように思います。また、時々出てくる情緒的な表現に、違和感を感じることもありました。
 そのためか、だからどうしたいの?どうすればいいの?と、結論めいたことがはっきり見えません。それでも読んで良かった知って良かったと思うガッツリした本です。もう少し時間をおいて考えてみます。(集英社文庫 2011年)

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2011年10月 7日 (金)

「孤独の力」を抱きしめて  落合恵子著

 しみじみと良い本を読みました。誰かと一緒にいても孤独やさみしさを感じることはあるものです。それはとても悲しい感情だと思っていました。この本は、孤独を負というイメージから解放して、むしろ孤独を育むことを教えてくれました。孤独を解消するのではなく、大切にすると言ってもいいと思います。cafe

 66歳になる著者の落合恵子さん、女性の長い老後を考える本かしらとタイトルから想像してしまいましたが、とんでもない。もっと若い時から、こういう本を読んでおきたいものです。(小学館 2011年)http://www.shogakukan.co.jp/pr/kodokunotikara/

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2011年10月 2日 (日)

「さみしさサヨナラ会議」 小池龍之介×宮崎哲弥

 お寺の住職と評論家の対談・・・さみしさについて・・・ふたりが延々と哲学的な会話を続けます。読みやすいのですが、内容は難しく深く理解できたとは言えません。ただ、だれしもが孤独を抱えて生きていること、そして、そんな自分を評価しないで淡々と見つめることが大切だなぁ~と思いました。時間をおいてもう一度読んでみたいと思います。

 『重要なのはそこに自己嫌悪とか、あるいはよいことが起きた場合に自分を褒める感情なんかを混ぜないようにすること。ただ認知して情報をフィードバックしておくということがだんだんできるようになると、とても自分の心が御しやすくなるとおもうんです。』p238 (角川書店 2011年)

さみしさサヨナラ会議

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