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2008年11月 8日 (土)

「深夜特急1 香港・マカオ」 沢木耕太郎著

 うっかりミステリィーだと勘違いしていたら、大違い。自身が26歳で始めた香港からロンドンまでの大陸横断の旅紀行だった。(新潮文庫1994年)

 ぐいぐいと読み進めてしまう旅行記に出会うことは稀だ。地理や文化など、その地の情報を持っていないと理解できない内容が多いからか、ひとりよがりの日記のようだからか、引き込まれることが殆どない。

 ところがこの作品は、氏が旅から10年以上も経ってから書いたためなのか、香港マカオに何の知識がなくとも、その地の匂いや人々の表情、建物の作りや風景が見えてくる。さらに、沢木氏が見たもの聞いたもの食べたものを、一緒に味わっている気分になる。とりわけ、マカオでの賭博にはハラハラさせられた。これは旅の続きを読まずにいられない。

 奇しくも、平行して読んでいた「父の詫び状」の文庫版解説を、沢木氏が書いていた。

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